2019
06/20

今年の冬は私が生まれて初めて雪掻きをしない年でした。
梅雨もしとしと雨が続くというより、集中豪雨が狭い範囲で降るような激しい降り方が当たり前になってきました。
会社で使うスコップは重い鉄製のものからアルミや樹脂に代わっていき、傘もお気に入りの物を大切にするより、コンビニで買うビニール傘で充分です。
そんな時代の変化の中で、先日、消耗品の社用車のタイヤが古くなり、危なくなったので新しいものに変えた車が一台ありました。私にとっては普段の小さな判断の一つでした。
突然携帯が鳴りました。
ここ数年顔も見ていなくて、声も聞いていなかった大先輩からです。
私が高校性の頃から名前にチャン付けで親しみを持って接してくれた人が、数年前からご病気だと知りながらお見舞いにも行けず、でも御宅の近くを通る度にお元気かなぁと勝手に心配していました。人伝に元気が無いなんて聞くと会うことが怖かったり、大先輩の弱った姿を見たくなかったり。
自分勝手な理由で結局電話しなかったり、会いに行かないのは自分なのですが。
その大先輩の第一声は『マーちゃん元気か?』
私が知ってる元気な声ではなく、ちょっとだけ弱い、優しい声で。
『今日は調子が良くて、伝票見たらタイヤ買ってくれたんだなぁ~おーきに!ありがとう』と、
笑顔が浮かぶぐらいに話して下さった。
涙が出そうになった。
申し訳なく思った。
小さな頃からたくさんの人達のお世話になって大人になった自分が、
これから誰かを見守り、励みになる言葉をかけられる人になりたいと思う。大先輩のように。
まだまだ若い大先輩。早く元気になって大いに笑いながら食事に行きましょう!
浮田まさひろ